消費量が世界第6位のリキュール「アペロール(Aperol)」の歴史を紹介します。日本ではまだまだ知られていませんが、大人気のお酒。アペロールを知ってる人も知らない人も、知れば知るほど新たな魅力に気付き、ますますアペロールが美味しくなりますよ!
アペロール(Aperol)誕生
1919年、イタリア北部のヴェネト州パドワにてアペロールは生まれました。
父親のジュゼッペからリキュール会社を継いだルイージとシルヴィオのバルビエリ兄弟が、約7年もの時間をかけて開発した渾身のリキュールです。
原料のオレンジ、ハーブ、根茎類が複雑に混ざり合った秘伝のレシピは誕生以来、変わることなく引き継がれています。
アペロール展開&スプリッツ誕生
誕生以来、イタリア北部を中心にアペリティーヴォ(食前酒)として親しまれてきたアペロールはその後、イタリア国内を中心にどんどん展開されていきます。
1930年頃、にはその低いアルコール度数を売りに健康的&太らないというイメージを押しだして、女性へのプロモーションが展開されました。
日本ではハイボールが低カロリーで健康的という軸でプロモーションされていた時期がありましたが、似たようなイメージでしょうか。
1950年には、ついに「アペロールスピリッツ」が誕生します。
当時ヴェネツィアでは伝統的なSprizが飲まれていました。
これは、19世紀オーストリアに統治されていた頃に誕生したお酒で、白ワインをソーダ水で割っただけのカクテルです。
オーストリア人はワインよりもアルコール度数の低いビールを好んで飲んでおり、ワインのアルコール度数を下げるためにソーダ水を入れたのが始まりと言われています。
そして、このSprizにアペロールを足した「アペロールスピリッツ」が生みだされました。
当時のレシピは今のIBA(国際バーテンダー協会)公認レシピとして今の飲み継がれています。
その後、アペロールスプリッツ=スプリッツというくらい有名になり、アペロールの人気をけん引していきます。
アペロールスプリッツについてはこちらの記事で詳細やレシピの解説をしています。
イタリア北部発のリキュール「アペロール(APEROL)」を使ったカクテルの中でも一番メジャーな「アペロールスプリッツ(APEROL SPRIZ)」をご紹介します。 シェイカーいらずで簡単に作れますが、とても美味しくてハマること間違いな[…]
さらなる躍進とRTDスプリッツ誕生
1960年頃には初のテレビコマーシャルがイタリアで放映され、1980年には今も続くプロモーションガールのアペロールガール(Aperol Girl)が誕生しました。
同じようなプロモーションガールとしてバドガールを思い浮かべる方も多いと思いますが、バドガールは1883年に始まったもので、歴史としてはアペロールガールの方が浅いですね。
1990年台にはイタリアのアーティストLorenzo Mattottiとのコラボレーションなど、積極的なプロモーション活動により世界中に広まっていきます。
そして、2003~2004年にカンパリグループから買収され、その販売網によりアペロールは一機にイタリア中で最も売れるスプリッツとなり、世界中にも広まっていきます。
近年ではRTD(Ready to Drink。ビン詰め飲料)スプリッツが2011年に発売されました。
まだ日本ではみかけないRTDスプリッツですが、今ではイタリアのスーパーマーケットではどこでも置いてあるくらいメジャーなドリンクで、GWのような休み前にはあっという間に棚が空になるくらい人気の商品にになっています!
まとめ
いかがでしたか?今回はアペロールのまじめな歴史の話をご紹介しました。
歴史を知ると、なんだかアペロールの味わいがより深まる気がしますね。
皆さんがアペロールに興味を持って頂くきっかけになれば嬉しいです!
〇参考
[1]https://www.aperol.com/ [2]https://www.camparigroup.com/it/gruppo/storia/marchi/aperol